032はお客様が気付いていないことに切り込む! その醍醐味と喜び、一方お客様に提案の範囲とか要件を指定されたこと(RFP)に答える営業は愉しいですか?について触れます。
IT業界では、RFPで提案を募る傾向が強くなったような気がします。
お客様が解決しょうと考えているテーマに関し世の中にどんな技術・方法論・商品・サービスがあるのか?を知るためのRFI(情報提供依頼書)から始まり、それに基づいて提案要件をまとめたRFP(提案依頼書)で提案を募ると言った流れです。
しかしそれで営業はワクワクするものでしょうか?
ベンダーが自在に提案する機会を狭めては面白くないと思います。
受け身の商談は決して楽しいとは思えません。RFP作りに参画出来なかった商談の勝率は低いはずです。
出来レースというか合い見積もりという世界ですね。
しかし総ての商談がRFPという形で始まる訳でもありません。
RFPが出てない分野を探して提案をする分野は必ずあるはずです。
お客様が気づいていないことに切り込めば商談でイニシアチブを取れるのです!!
それには、日ごろから狙ったお客様の経営環境をしっかり調査して、チャンスを探る意識があってのことです。
筆者の経験したことです。
タイム&エコロジーの最大手アマノは競争会社の牙城であり筆者の会社とは取引がなく何としても手掛かりを探っておりました。
当時アマノは生産ラインの工数集計管理を効率よく行う端末の事業開発に力を入れておりました。新規顧客開拓型の我々は先を読みました。
アマノが新規事業として工数集計端末を販売するなら先ずは自社工場で使ってお客様に見学に来ていただいてその場で商談をされたらいかがでしょうか!!と。
その為には生産管理システムとの連携が不可欠であり、アマノにIBMのMAPICSという生産管理パッケージを提案する戦略を考えました。
その構想をアマノに説明に行った結果それは面白い、、という話になりました。
お客様事業の販売プロセスを先読みして考え打った営業戦略でお客様の心が動いたのです。
営業は一気に心が躍りアマノの工数集計端末とIBM生産管理システムを連携するAPIを公開することを提案しました。
この時営業の面白さは契約を取ることではなく、そのプロセスの読みにある、、と思いました。
自ら予測したシナリオが功を奏した時の醍醐味こそ営業の喜びではないでしょうか?
特に新規顧客開拓を託されている営業はそんな野心的な挑戦を目指そうではないですか。
それを日常意識することが大きいのです。
RFPが出るということはお客様が既に問題・課題に気が付いていて解決したい考えているといるからです。こうなると一気に枠に収まった範囲での競争の世界になります。
お客様が気が付いていない世界で、提案に挑んで欲しいと思います。経験の少ない営業マンにそこまで出来るのか?と思われるかも知れません。
しかし挑もうと思ったら出来るということだけは頭に入れて欲しいと思います。
そこで経験豊富なマネジャーの果たす役割が大きいのです。
一度そういう経験をして感動を味わえば、若い営業マンは次から自ら挑むようになるのです。それは味わった喜びが忘れられないからです。