提案書は薄い方が良いのか?分厚い方が良いのか?
041話は案外ページ数が少ない提案書の方が成約する、、、というのは何故なのか?について触れます。
お客様の課題を絞り込むことが出来た時は提案書は薄くなったことを鮮明に覚えています。
一方縛りきれなかった時は、あっちも、こっちも、、でいろいろ書いておきたくなるのです。
それが人間の心理なのです。
お客様は売り手から聞きたいことは決して多くのことではない。
中小企業のオーナー社長を見ていれば一目瞭然です。
今がどうなっていて、幾ら投資すれば、こうなる!!そのページだけで充分なのです。
詳細は付録でよい。
筆者はオーナー経営者に説明する時はA3の大きな紙1枚にそれをまとめるよう営業マンにアドバイスしました。
営業は本当にそれで良いのか?と心配しましたがことごとくOKだったのです。
そのことに気がつくのに5年かかりました。
営業のプレゼン資料をInteractive-Proというツール(i-Pad)に格納し営業の活動履歴をビッグデータ化する分析サービスを展開しているインタラクティブソリューッションズの関根さんがそれを実証する証言をしてくれました。事例1) MRによる新薬に関する販促⇒ドクター
新薬導入の際の販促資材はPowerPointで100枚程度。その他パンフレット等を入れてもそれほど多くはない。その中で、MRが何を使っているかの分析は今まで出来ていませんでした。
MR全員がInteractive-Proを使って販促をするようにした製薬メーカーはその履歴をビッグデータで分析できるようになったのです。ある新薬の1カ月間のMR全員の活動履歴を分析した結果、MRが最も中心的に使っているスライドが
2ページのスライドだったというのが確認出来ました。この2枚を使っていないMRを抽出して、指導すれば良いということが分かったのです。
事例2) ある携帯電話の法人向け営業
こちらも同じです。一番売っている営業がどのような提案資料のページを使っているか?
ログから調べてみた所、150ページある提案資料の内、たった2ページのみ使用していることが分かりました。
これらに共通している点はお客様はほんの数ページに関心を示すのであって、多くの資料、ページは不要ということなのです。人の行動パターンに基づいての解析が成功を見いだす答えということです。
営業は自社の商品やサービスの説明をしたがるものです。またそれが得意。
しかし、その説明が微細で長時間になった時、買い手にとっては決して楽しい時間ではない、
製品スペックよりも効果・効用の話が聞きたいのです。
その次にそれが真実なのか?を確認したいのです。
さらに真実だとしたら他にもっと費用対効果の高いものが無いのか?と他社も探したくなるのです。
商品・サービスに多くの資料は無用で、お客様が次に抱く疑問を先取りして、答えてしまうことがコツなのです。