ある大手自動車メーカーの営業企画部課長は、いまでは珍しい名前の「山田平太郎」です、彼は部下からの信頼が厚い人物です、「何事にも失敗を恐れず考えて挑戦しろ、失敗は人を成長させる、」が口癖です。その部下の、「大内君」は、とても謙虚で爽やかな若者です、ただいま、グローバル時代に相応しいエリート教育中です。

AMRI研究員の経済解説

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大内君
今年は「挑戦」の年です、私も「チャレンジ(Challenge)」しないといけないです。
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山田課長
「challenge」、英語では、「難しい課題」、「困難」という意味で使われるようだね。日本語の「挑戦」はもっと軽いニュアンスで「try」となるようだ。
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大内君
何に「Try」したらいいでしょうか?
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山田課長
これからの「大内君」のためには、経済と金融の知識を習得することだ、そのため「証券アナリスト試験」が最適だ。まずは、日本証券アナリスト協会が実施する講座を受講したらいいよ、試験には、一次と二次があるけど、一次では、「証券分析」、「財務分析」、そして「経済」について勉強することになる。国際的に活躍するために、また、生涯年収に影響すると思えば、価値あるものだと考えるよ。話が変わるけど、国民的アニメに「新世紀エヴァンゲリオン」があったね、1990年代を代表する「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」に続き第三次アニメブームを作ったとされる作品だったけど。その主題歌「残酷な天使のテーゼ 」はアニメを知らなくてもメロディは聴いたことがあるはず。たしか、「残酷な天使のように 少年よ 神話になれ」だったかな。「アナリスト試験」は「残酷な天使のテーゼ」かもしれないな。
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大内君
「テーゼ」の意味を教えてください 
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山田課長
「テーゼ(These)」は、英語ではなくドイツ語で「命題」、「正しいと認める主張」を意味するようだ。「天使に与えられた、残酷ではあるが正しい命題」、という風に訳すようだよ。元が哲学的な言葉で難しいとされる。ちなみに、反対語は「アンチテーゼ(anti these)」となる。「正しいと認める主張に対する否定的な主張」という意味になるようだ。
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大内君
そうですか。
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山田課長
ところで、「テーゼ」といえば、「エネルギーと食料と情報を制するものは世界を制すというテーゼは21世紀を支配する原理として、アメリカはその戦略を着実に進めている。」という主張があったよ。
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大内君
そうですか、アメリカは食糧も石油もすでに輸出するまで潤っていますね。金融と情報分野もそうです。「ゴールドマンサックス」や「モルガンスタンレー」、「IBM」、「ヤフー」、「グーグル」、すべてが世界制覇しているといっていいですね。ところで最近の石油暴落も、高度な戦略「テーゼ」なのでしょうか。
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山田課長
いま石油暴落で困っている国は、アメリカに「アンチテーゼ」な国が多いからね。一方では、アメリカ経済の立役者でもあるようだ。最近、発表された雇用統計はとても強いものだった。雇用統計は、景気の現状を反映する「一致指数」だので、今回の結果は予想以上に景気回復が進んでいることを意味している。背景には、ガソリン価格の下落があるのだ、アメリカは車社会だから、ガソリン価格が下落すると、その分が消費に直結すると言われている。わが社にとっては、原油の価格下落は追い風となっているよ、儲けの大きい高級車の販売が好調だからね。
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大内君
なるほど。
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山田課長
ところで豆知識だよ、原油から、1バレル=159リットルから,40.4リットル、約25%のガソリンが得られるようだ。日本では、ほとんどが中東原油なので25%くらいのようだよ。アメリカのシェールオイルは、ガソリンや軽油を主に生産できるような比重の軽い「軽質原油」のようだ。原油からは、ガソリン以外に灯油などに精製されている。「ナフサ」は主にプラスチック原料として、「軽油」は、主にディーゼルエンジンの燃料、「重油」は、ボイラーや大型船舶の燃料など工業目的で使われているのだ。