今回007は、新規顧客開拓に於ける類似商談の極意について綴ります。

狩猟型の新規顧客開拓は1社獲得するのに時間が掛かります。
経営サイドは新規顧客開拓はコストが掛かる、、、と頭を痛めてます!
しかし、
一旦お客様になったら、保守やサービスなど儲かる商売が始まります。
更なる顧客ニーズの深堀を繰り返すことで
獲得したお客様の生涯価値が高まっていく期待があるから新規顧客開拓に力を入れるのです。

アフターサービス-フォーカスによる生涯価値の追求2.png



経営サイドは新規顧客の獲得に要するリードタイム短縮を期待してます。
その方法論として、一品一葉の営業をするのではなく、同類の経営課題にヒットする商談を繰り返す、、戦略の有効性について説明します。
筆者はこれを特化して繰り返す!と呼びます。


企業の経営課題を分析すると、
多くはお客様の表現の違いや優先順位の違いであって解決したい本質は似ているのです。お客様からヒアリングした際、お客様によって表現が異なるので異なったニーズに見えてしまう傾向があるのです。
そこを見誤ると一品一葉的商談が始まってしまうのです。
肝心な所は本質的に同じことが多いのです。
ここを現場任せにしておいて良い、、、とは思いません。

解決したい経営課題を軸にして類似商談の蓄積経験知を活かして繰り返せば;
・お客様の隠れたニーズやオブジェクションを予測することができる
・先手を打って表面化してないニーズやオブジェクションへの対応策を
 提示できる。いずれ表面化するのです
 
  
・最少のサーベイ期間で提案をまとることができる
・お宅はよくそこまで見通せますね!と信頼感が高まる
その結果、クロージングに要する時間を縮めることができるのです。

またシステムズエンジニアにとっては;
・的確で迅速な見積もりができる
・リーズナブルな価格で短期導入できる
・類似商談知識DBの蓄積できる
というメリットがあります。

そのために絶対に不可欠なことがあります。
導入したお客様が果たしてどういう効果を実現したか?しっかり把握している必要があります。売りっぱなしはダメなのです。
営業は受注したら導入はシステムズエンジニアに任せるので、自分が売ったお客さんが初期の効果をあげているのか?把握していないことが多いけどシステムズエンジニアは把握できているはずです。

筆者が関わったIT企業で感じたことは、納品したソリューションがどのように使われていてどんな効果をあげているか?
恐ろしいことに会社は把握していない!!
だからビジネスの横展開ができてませんでした。
こういうことでは類似商談になりません。
多くのIT企業は導入事例を掲載したブローシャーを作っていますが、提案ソリューションのどの機能がお客様課題をどう改善したか?
全社あげて深く追求して欲しいものです。

筆者が経験した機械メーカーでは、お客様の工場にVideoを据え付けて加工のコストダウンの実際を調べることは当たり前のことでした。
機械オペレーターの金型交換手順、加工手順を映像で撮って
・展示会場での実証加工のやり方(デモ&プレゼン)
・機械オペレーターのトレーニング
などマーケティング情報として次の製品開発に繋げていました。

レジェンド営業塾

筆者は1991年業務パッケージの拡販で類似商談知識DBという手作りシステムを作りました。当時はパッケージ推進部のPCで管理する時代でしたので直販と代理店の営業、SEが共有できなかったのです。
セールスフォース・ドットコムのイノベーションで類似商談知識DB検索をCloudで使えるようになりました。驚くべき進歩です。
Salesforceの中に上手にしかも肝心な情報を入れさえすれば類似商談情報が入手できてクロージングのリードタイムが縮まり、投資回収が始まり生涯価値が高まっていきます。
いつの時代もお客様は進んでいる他社事例を聞きたがります。
Topに行くほど先進他社事例に関心を持ちます。
類似商談DBから他社の事例を知ることができることはお客様にとってメリットある話ではないでしょうか。