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担当営業マンから顧客の状況をじっくり時間をかけて聞き(ヒアリング)タイムリーで的確に案件の渋滞と取りこぼしを防ぐのが営業マネジャーに求められる役割の一つです。

私の仲間の営業マネジャーに普段営業との同行訪問が少ないのに何故か状況を正確に把握していて、めったに四半期の営業目標を外さない不思議な男がおりました。
どうやら彼は営業とお客様に同行訪問するよりもヒアリングを重視していたのです。ヒアリングしてアドバイスする、、後は極力自分でやんなさい、、という指導タイプで”俺にはできないことだ!”と感心してました。

私はマネジャーには大きなビジネスを目指して欲しいと思ってます。
営業マンからの状況聴取(ヒアリング)と同行訪問を繰り返し案件の進捗と取りこぼしを防ぐ営業をして欲しいと思います。
その繰り返しの中でお客様の本当の要望が浮き彫りになって自社提案とのギャップが鮮明になってきます。

営業部門だけでは対処できない宿題が沢山でてくるようになります!
宿題が沢山出てくる現象は商談の本格化、、というシグナルなのです。
シグナルがでた後は営業個々の力ではなく”全社力”が勝負なのです。
これらの問題・宿題の解決のために、製品・技術、ファイナンスなど社内サポート部門の支援を引き出すことが営業マネジャーに求められる二番目の役割です。

ある意味営業力以上に大事なのが社内サポート部門の支援をどう引き出すか?ではないでしょうか?

末端の営業マンの顧客課題解決能力.pngのサムネイル画像

私が2003年に改めてマーケティングの勉強をした際、
お客様の課題を営業マン一人で解決できる範囲は20%でしかなく、
80%は他部門+外部の協力会社の助けがないと解決しない(ソフト会社や物流会社や部品工場など)というトヨタの可能限界という考え方を勉強し、これは真実をついている!と思いました。

組織としてどうやったら掛け声に終らない全社サポート体制が作れるのか?
サポート部門も売上・利益達成目標がある訳ですから、売れそうな案件につく、、というのが人情です。
声の大きな営業部隊を優先的に支援するという属人の世界が現実ではないでしょうか?。

社内に顔が売れていない営業マネジャーや営業にとっては大いに不利だった。、、、しかしITイノベーションによって状況が変わりました。大きな武器が現れたのです。
セールスフォース・ドットコムのChatterという企業内SNSです。5年も前にリリースされて多くのユーザーに使われています。

Chatterの特徴は、単なる「つぶやき」だけでなく、Salesforceのアプリと連携する事です。例えば、営業が行う
・売上予測などのレコード更新時
・各種申請などのワークフロープロセスに進捗があった時
・添付ファイルがアップデートされた時など、

アプリがタイムラインに勝手につぶやいて配信してくれます。従って、社内サポート部門は、いちいち目的のレコードやファイルを検索しなくても、営業や営業マネジャーからのフィードを見ているだけで案件のタイミリーな状況が手に入るです。また、案件や顧客、プロジェクト単位にグループを作成して、その中でディスカッションしたり商談を優位に進めるために過去の類似商談や成功事例の情報交換などができます。

更に外部のお客様やパートナーとグループを作成して、ディスカッション、各種連絡、ファイルの共有などもセキュアな環境でできます。また、モバイルでも活用できます。
セールスフォース・ドットコムの日本法人ではこのChatter無しでは仕事にならないとのことです。

Chatterを見て最新情報を入手できているサポート部門は”大きな声の営業部隊の依頼"によって動く体質から自律的にサポートニーズをキャッチしてこれまで声の小さかった営業にも知恵をくれる、、これ凄い組織変革だと思いませんか!
営業は”一気に元気がでてくる”というものです。これこそ属人の世界を変えるイノベーションではないでしょうか!!。

http://www.salesforce.com/jp/chatter/overview/

レジェンド営業塾

部門の壁を越え全社でソーシャル化⇒そして全社力の向上!!
技術部門、販売技術、ファイナンスなど部門の壁を超えたサポートを得てお客様の要望に応える、、ということは実は組織の人間関係による所が大きいのです。
属人的な交渉は往々にして支援する側が高い位置にいて、頼む側は悪者になったような気分で低姿勢で臨む、、、
若い社員にとってイヤな構図が蔓延するのが組織というものです。

学生が”ノルマのある営業職にだけはなりたくない!!"と思っている営業職不人気は”営業こそ最高の仕事だ”と確信している私には気になることです。

ITのイノベーションのお陰で”社内ソーシャルを使った全社力の向上”で属人による個人差を最小化できる時代になりました。このような機能を大いに活用して営業が躍動できるよう取り組みたいものです。