4月、5月と多忙を理由に約2ヶ月半ブログを休みました。
遠ざかってしまうと、再開のキッカケを掴むことが難しくなるもんです!!
5月31日は愛読していた日経新聞連載
・日立製作所相談役川村さんの私の履歴書
・久間十義さんの連載小説(修復腎の移植の物語)”禁断のスカルペル”が終了数日前に感動的クライマックスを迎え31日同時に連載を終えた日であり、これをキッカケにしょうと自分に言い聞かせましたが今日になりました。

020では、消せるボールペン型新入社員気質に営業リーダーはどうマネージメントしますか?を書きましたが、
021は若者のフェースツーフェース(以下FTFと省略)での顧客との対話力(コミュニケーション能力)の鍛え方について企業の研修現場と学生を指導している現場をバーチャルで繋いで考えてみました。
昨年4月に続いて企業は新規採用を増やしました。
多くの新入社員が販売系部門に配属され研修も終了した頃と思います。営業職の新入社員研修現場にいる専門家に聞いてみました。今時の新人はプレゼンは驚くほど上手い。大学の授業やゼミでi-Pad使ってプレゼンすることに慣れている。しかしFTFになるとビビってまるっきりダメ!!どうしてだろう?と聞いた所、
この弱みは、
・ゲームで育ったこと=一人で遊ぶ習慣が影響している、・加えて、厳しく叱る親や先生も減ってきており、怒られることに慣れていない。真面目に勉強していた人ほど、アルバイトなどの社会経験が少ない、などが起因しているかも知れないという話でした。
そういう現状の中でどう顧客との対話力をどう鍛えるのか?聞いた所ロールプレイを繰り返すことで、FTFの経験を積んでもらう訓練をしている。昨年まではプレゼンテーションをさせた後即結果発表をしたが、今年から提案後のフォロー訪問で何度もロールプレイを繰り返したところ、最初はビビっていた新人も勇気を持って自分達でアポ取りを繰り返し、大きな成果を得る事ができ、お客様からも多大な評価をいただいたとのことです。

今の時代の若者気質や対話能力について、単純な話で片付けることは乱暴で奥深い洞察が求められると思います。
そこで、学生に近い立場の人の意見を聞きたいと思います。

北海道で内定を取るテクニックを教える目的でこの業界に参入し、そのテクニックだけでは”人として未成熟のまま”、ということに気づき、この10年間キャリア教育に力を入れてきた向日葵塾を経営している上野さん(元大手製造業の採用担当)に聞きました。
現場経験者でなければ分からないことを教えてくれました。
大学では、外国語、看護、医療、教育など、知識、技術、ノウハウなどのテクニカルな部分は働く覚悟を作るための若干の脅しも含めてがっつり教えてくれます。しかし、その土台となるマインドというか対人関係構築力は誰も教えてくれません。
「僕は恥ずかしがり」「私は自信がない」ということをそれこそ、恥ずかしがることもなく安易に公言して、悲劇的に自己防衛することで、自分の負にはまっています。そんな潜在意識が、FTFになった時に萎縮やパニック、ビビリを生んでいると感じます。世間で言われる、大学の成績や、アルバイト経験、体育会系の部活動経験者は大丈夫か、というと、実はそうではありません今、上野さんが大学のキャリア教育で行っていることが新入社員研修にも当てはまるかも知れない、というのです。上野さんが大学のキャリア教育で教えているのは、アサーションをベースとした思考と言語技術のトレーニングです。
OB、OGの栄光話ばかりの大学のキャリア教育の中で、コンテンツとしてはどこの大学も到達していない、先進的な内容だと自負できると。目の前に起こっている現象や結果をどう捉え、どう解釈するか、なぜ、どうして、どうすれば、を考えて相手のことも想定し、誰にどこまで、どう伝えるか、を身につけるプログラムです。大人なんだから、こんなことできる、と斜に構えていた学生に自己分析とワークをしながら、自分ができていないことを認識し、恥ずかしいとか、自信がない、という負の価値観からの変換を行っていきます。この間は、8週間の長期実習から帰ってきた学生は「役に立ちました!」と報告に来てくれました。、、と。新入社員研修現場の話を裏付けるアリティのある教育現場の情報に説得力あるものを感じました。

レジェンド営業塾

今の若者をとやかく言ったり嘆くのではなく
新人営業研修専門家と学生のキャリア教育指導者の取り組みを取り入れた効果的研修が必要な時代なんだと感じました。
企業の研修担当部門のご担当も数年前は学生だったとは言え時代の変化は早く今日現在の学生気質やアサーション訓練の現状など大学での人材教育の現場情報を得て工夫することが寛容なんだと思います。

WebやSNSの普及で顧客は商品・サービス情報をWebから入手できるようになりました。しかし営業が不要になった訳ではありません。
かっては商品・サービス情報を持ち込む営業に付加価値があった訳ですが、戦略的な使い方や効率的で安全な運用方法の営業に価値が変わった訳ですからますます対顧客対話力の向上が不可欠なんだと思います。