筆者はあの金田やんが全盛だった国鉄時代からのスワローズファンです。
高校野球は監督の技量が大きいといわれます。
036話はプロ野球の監督の一言、動機づけで最下位のチームが勝てるようになるのか?
リーダーの変革方針の浸透がどこまで起因するものなのか?
ヤクルトスワローズの歴史を振り返りながら営業組織で何を学べるか?考えてみたいと思います。
国鉄時代からスワローズを日本一にした監督は、広岡、野村、若松監督の三人です。
弱小チームと言われたスワローズは1976年途中~1979年の広岡監督と1990~1998年の野村監督で弱者が強者を倒すといった奇跡を起こした歴史があります。
広岡さんも野村さんも見るからに強烈な個性を感じさせます。真中さんはどうでしょう。
まったくそういった個性を感じさせないですよね。

広岡監督は長い低迷の中で1976年途中から監督になって翌年2年目始めて2位に躍進し翌年の1978年に球団創設初めてセリーグで優勝して阪急との日本シリーズも制してしまいました。(私は東京での阪急戦を全部観戦しました。ウイークデイは営業を中断しての観戦でした)
広岡監督は
無意識で体が動くようになれば選手の「本性」が出る。そこで監督が選手の本性と適性を見極めチームを作っていくんですよ。だから本来、監督の仕事は2月のキャンプでほぼ終わっているのです、、、と説く徹底的な基本練習をやらせる管理野球でした。
その後西武ライオンズに移り米国流の分業制を導入して(先発・セットアップ・リリーフを明確に区別)西武ライオンズの第一次黄金時代を作りました。

一方、在任9年中4回優勝させ日本シリーズで3度優勝した野村監督はデータを重視したID野球を導入しました。
今でいえばBigDataの導入です!!弱者が強者を倒すにはデータで考える野球をやるしかない!!という自説を徹底的に染みこませたのです。
ダメな選手を再生させるプロです。

その真中ヤクルトスワローズは2年連続最下位から14年ぶりに混戦のセリーグの覇者となりました。しかも2度も最下位に転落しながら。
恩師野村さんから教わったことを記した数十冊のノートは宝物であり2011~2013年の二軍監督時代に何度も読み返し今は総て頭に入っているとインタビューで語ってます。
野村さんは人材という財産を残した、、ということになります。

スター選手ではなかった真中監督は選手目線に徹したそうです。ただ驚くことは選手を集めたミーティングはほとんど出て来なかった、コーチに任せたと聞きます。今シーズン2度も最下位に転落しているんですが「君達は必ず優勝できる!!」と言い続けたそうです。ベンチではどんな状況でもどっしりしていた野村監督をマネたんだそうです。
ラグビー日本代表のエディーヘッドコーチは「歴史を変える!!」と言い続け選手の気持ちを高めたことを思い出します、
信じられませんね。ミーティングに出て来ない、、、よくそんなこと出来るもんです。
営業組織でも成績が不振になればやたらと会議をしたくなるものです。
成績が不振になって朝礼をやったり立ち回り、立ち帰りを禁じたりし始める営業組織は不振のままその期が終わるのを見て来ました。

いよいよ明日から日本シリーズが始まります。
若者の気質を考え失敗に怒ったりの管理はやらないで自主性を重んじ若手の台頭で混戦を勝ち上がったヤクルトが選手層厚いソフトバンクに勝てるのか?大いに興味あります。

以上のように広岡監督、野村監督、真中監督みなやり方が違うことが分かりますが、共通しているのは強い動機付けをしていてそれが浸透した時に弱者が強者を倒すパワーが生まれているのではないでしょうか?

広岡さんが今年7月ネットで巨人の原監督は巨人を優勝させた後(結果的に優勝できなかった)球界のため弱いチームで監督を!!選手の素質だけに頼って勝っても名監督ではない!!野球で勝つには戦力の方程式を考えろ、、、と一度弱いチームで監督やってみなさい!!とのコメントしました。

営業組織の場合はどうだろうか?
どうすれば成功するかについては定説はないと思います。
筆者はできる営業もできない営業も紙一重だと信じています。
営業の場合は心理状態が大事であって如何に自信を植え付けるか?だと思ってます。
ちょっとした進展であっても一緒になって大喜びするような指導が有効だと考えております。
その機会を幾重にも重ねていくことによって自信が付いてくるのです。

レジェンド営業塾

広岡監督も野村監督も選手から好かれたかどうかははなはだ疑問です。
勝負の世界、選手に好まれる監督で勝てるか?
結局は結果で評価される訳です。
実は俺の組織にはろくな営業がいない!!とぼやきたいマネジャーも多いのかと思います。そんな方は弱いチームを強くすることの面白味に掛けてみませんか!!