私は日本IBMに入社してから人事部と大型汎用機全盛の時代の社内情報システム部門を経て30歳を機に一念発起、中小・中堅企業担当の営業に転身しました。22~23歳の新入社員と同じ教育を一緒に受けて最初に与えられたテリトリーは中央区勝どきと千代田区東上野で新規顧客開拓営業でした。当時この辺りは有力な企業がなく途方に暮れ寒い年末コートの襟を立てながらテリトリーを歩るくだけの日々のことを鮮明に覚えています。第一線の営業を8年経験した後、神奈川県担当の営業所長に任命されたのですが、営業所の成績は全国最下位クラスで全く注目されない営業所でした。営業所の質と規模の拡大を図ろうした時、大市場の東京で戦力外となった営業なら取ることが出来ました。成績の上がらない営業所に出来る営業人材を回してくれる訳がありません。こうして悪戦苦闘しているうちに”出来る営業も出来ない営業も実は紙一重なんだ!”ということに気づいたのです。それ以来、営業の良し悪しは活かし方次第、と思うようになったのです。 そんな経験から得たことを伝えたいと考えるようになりました。 営業という仕事の楽しさ、躍動感を共に感じたいと。
私の話は主に、
新規顧客開拓をミッションにしていて提案提案営業をしている営業及び管理職の方々を想定しております。
レジェンド営業塾というネーミングは、俺はレジェンドだ!と言っているのではありません。世界的な指揮者である小澤征爾さんが長年続けられている若手音楽家の育成プロジェクトがありまして、小澤さんと小澤さんの音楽仲間の現役シニア演奏家が共に合宿して教える音楽塾です。
今年の3月オペラプロジェクトの成果演奏会があり、熱き指導者と生徒の姿に感銘を受け私も営業職で頑張っている若い人達と彼らを部下に持つ営業管理職の方々に語りかけてみたいと考えネーミングさせてもらいました。
さて、本題に入っていきたいと思います。
営業が成果を上げれるか?どうか?の基本は、精神的・心理的な側面が大きいというのが私の視点なんです。どんなに可能性豊かな営業マンであっても心に躍動感を感じるような精神状況でなければ成果は上がらない、、と思うのです。孤独だな、、存在感がないな、、焦るな、、辛いな、、という感情が支配していると本来持っている力を発揮できないのです。
どうやって”我慢して頑張っている”状況から”やりたくてやっている”=進んで成し遂げようとする状況に引き上げて行くか?一言で言うと、リズム感を付けていく工夫一つで流れは大きく変わるのです。
新規顧客開拓営業というのは、会社にとって明日の利益源ですから大きな期待があります。一方営業からすると向こう半年先に契約が見込める案件(パイプライン)は正直ベースで実は1件も無い!!というようなことが日常化しかねない極めて孤独感を味合うミッションなのです。だから自分の心理状態を正しく把握してリズム感を高めていく施策が大事なのです。その点既存顧客深堀担当営業は毎日行く所があるし会ってくれるお客さんがいる、、という点で精神的にはずっと楽なのです。
私は根性論を展開するつもりはありません。根性で解決するとは思ってません。むしろ営業マンの心に栄養剤を、、と考えております。
以下は現状のあなたの心理状況は何処の位置にあるか?を自己分析する4象限です。
営業なんていうのは、表面に出ようが内に秘めていようが心が躍っていないと前に進まない仕事です。競合に勝って契約に漕ぎ着けるまで幾多の障壁を乗り越えなくてはならないからです。また営業マン一人で出来ることは限られています。社内の協力・支援を引き出すことが不可欠なんです。社内関係部門はよく見ているもので心が躍っている営業を支援したくなるものなんです。だから人の力を使いながら自分をリズム感に乗せる必要があるんです。
次回からどうやってリズム感を高めて行くか?という視点で話を進めていきたいと思います。